ソーラーサーキット - 上級編 ソーラーサーキットって何が他工法と違うんでしょうか?何故ソーラーサーキットがいいのかを解りやすく項目別に説明します。
ターミメッシュ
基礎断熱の意義
ソーラーサーキットの特徴のひとつである基礎外断熱。これは他の工法にはない特別な断熱である。これは基礎の外側に断熱をするということである。
では何故、基礎の内側でなく外側で断熱するのか、考察してみると下記のようになる。
基礎は言わずと知れたコンクリートで出来ている。
もし、このコンクリートを外側で断熱しないと、どうなるであろうか。
- 基礎断熱していない基礎(コンクリート露出)の場合 : コンクリート1.6w/mk
- 基礎断熱している基礎 (ソーラーサーキットの基礎)の場合 : カネライトフォーム0.028w/mk
数値が高いほど熱伝導率が高い(熱を通しやすい)といわれる。
上記の比較から見る通り基礎断熱をしていない基礎の方が熱伝導率が高い。
つまり基礎の外側から断熱しないとコンクリートが剥き出し状態にあるため冬の冷気、夏の暖気を直接的に影響を受けてしまうことになる。
よって、基礎の外側に断熱をするソーラーサーキットの基礎は外気温に左右されにくい。
いわゆる断熱性に優れた環境をつくりだすことが出来るのである。
このように基礎外断熱はソーラーサーキットの必須項目となっている。
では、こんな単純なことを何故他の工法が出来ないのか、採用しないのかを考察していこう。
なんでターミメッシュが必要なの?

ターミメッシュとは物理的防蟻処理のことを言います。
つまり、ターミメッシュは建物をシロアリから守るために行なうものです。
では、どうやってターミメッシュを施工することにより防蟻できるのかをご説明いたします。
まずシロアリについて簡単に述べます。
- ほとんどの場合、地中から侵入する。 適度な①温度、②湿度、③水、④空気、⑤えさが有る地中に営巣し、巣(コロニー)を拠点にして活動しているので、地中から侵入する。群飛時に翅蟻が空中から侵入する可能性があるが、上記5条件に加えて、雄雌が揃わないと生息できないと言われている。
- シロアリはコンクリート、木などアゴでかじり取れる硬さのものであれば、蟻道をつくり進めている。ただこれは蟻道をつくっているだけで食べているわけではない。
- 近畿地方ではヤマトシロアリとイエシロアリの加害に注意する。
- シロアリは乾燥に弱い。ちなみにSCフォーム(断熱材)では生息不可能である。ただし蟻道が構築されないわけではない。
- シロアリは空気の動きに敏感でこれを嫌う。よって空気の動きがない場所を巣や加害場所に選び、土中や蟻道で活動場所を覆ってしまう。
以上のような習性から建物を守るために開発されたのがターミメッシュである。
このことから他工法で基礎の外周部に断熱材を使用したくても、出来ない理由はお分かりになったでしょうか?
本来、基礎の外周部に基礎断熱した方が良いと分かっていても、防蟻の観点から見ると出来ないというのが事実です。
ただし、物理的防蟻処理という点では同じ断熱材も存在します。
断熱材そのものの材質を変えることにより防蟻するのです。
しかしながら、その製品そのものは優れていてもいざ施工してみると、後々基礎の表面(今回は断熱材の表面を指す)の継ぎ目部分にクラック(ひび)が入りやすい特性があります。
クラックを100%防ぐ方法は今のところありません。
性能的にはそれほど大きな問題はありませんが、意匠的には問題があります。
その点ターミメッシュを施工した基礎は、メッシュそのものがクラック防止にも一役たっていますので、クラックの心配もないです。
では次に、ターミメッシュとは一体どんな風に施工されているのか?写真を使ってご説明いたします。

これがターミメッシュの材料です。
いろんなサイズバリエーションが用意されているんですよ。
写真では伝わらないですが、これってむちゃくちゃ重いのです。
そりゃそうだ!
ステンレスの塊みたいなもんですから。
ターミメッシュ施工前の基礎です。
普通の基礎ではないのは一目瞭然。
よくご近所の方に『この基礎はなんですか?』っていう質問をいただきます。

白く見える断熱材の下に」細長いコンクリート部分が見えます。
ここの仕上りこそがターミメッシュの命です。
完璧な防蟻処理をするためには、基礎の仕上りが重要。
では何故?
ここの部分が大事かというと・・・・

ターミメッシュを丁寧に基礎に巻いていきます。
ちなみにこの作業時に固定するために、細いマチ針を使うんです。
この作業単純みたいですが、ピーンと張りながらきっちり作業をすすめないといけないので、結構力のいる作業です。
ここの作業の出来が後の仕上りにひびいてきます。
ようやくターミメッシュが貼り終わりました。
これだけでも見た目は結構美しいんですよ。
しわひとつなく綺麗に張ってありますから。


綺麗に貼られたターミメッシュの上から、パージ(接着モルタル)を塗っていきます。パージはリキッドとドライ材を混合して作ります。パージを塗ることにより、高い接着力と耐ひび割れ性に優れたものになります。
色は怪しいほどに見慣れない薄いブルー(左写真バケツ)なんです。
ちなみに気温15℃以下の冬などは、気温が低くても速乾性にすぐれたピンク色のリキッドを使用しています。
このパージは、いうなれば接着剤みたいなものです。
でも、ただ表面をべたーっと塗っていけばいいものじゃありません。
ターミメッシュの足元から先に塗り固めていくんです。
それはなぜかというと、パージ施工前の段階ではメッシュと断熱材は密着していません。よって一度にメッシュ全体を好き勝手に塗るとメッシュと断熱材の間に隙間ができてしまいます。
隙間ができると、後々パージが割れたりして断熱材の保護に影響が出る場合があります。
だから足元をしっかり固めてから上へ上へとメッシュ裏の隙間ができないように押し出しながら塗り上げていきます。
ご覧の通り、色が濃い部分がパージを塗った部分です。(右写真)
これでターミメッシュの作業は終了です。
給排水管廻りもシロアリの被害を防ぐために、ターミメッシュを施します。左写真は配管根元にターミメッシュを巻いたところです。
右の写真は巻いたターミメッシュの上にパージを塗ったところです。
ターミメッシュの下部はご存知断熱材ですから、表面に鋭利なものが当たると傷が付く場合もあります。
工事中にいろんな業者さん、職人さんが仕事をしますので、注意を促すために下写真のようなシールが貼ってあります。
ターミメッシュの施工後は、表面の保護のために
専用仕上げモルタルで左官工事をしていきます。

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